正義は無料ゆえ…『スパイダーマン2』

1作目が思った以上に出来のいい映画になっていたので、料理のおいしかった店を再び訪れるようなキモチで2作目を観にいった。うん、今度もしっかりおいしかった!素材の味を活かしつつ、ほんのりビターな味付けは口当たりよく仕上げられていて、昔ながらの高級とはいえない食材を使いながら、ダイナミックで奥深い味覚を楽しむことができました。

ふふ、これが映画の感想。「死霊のはらわた」でデビューしたサム・ライミ監督を一流のエンターテイメントだって料理できる鉄人へ押し上げた前作が、決してマグレではなかったことを実証してみせた続編でした。

アメリカン・コミックスのヒーローはいろいろいるけれど、スパイダーマンが特殊なのは、宇宙から来た超人でも変わり者の富豪でもない、ダウンタウンに住むふつうの庶民が、ふとしたきっかけで正義を守る使命を背負うことになっちゃったところ。

1作目で設定の説明に費やされた時間が、2作目ではヒーローの素の姿を描くことに費やされています。突発的に起きるトラブルの解決に追われ、自分の生活ペースはめちゃめちゃ、本当のことを言えないことから周囲との間に溝が深まってしまい、家賃さえ払えない貧乏大学生ピーター。ヒーローのオフタイムは、実はとってもお気の毒な人だった!
スパイダーマンの善行は、無償だもんね。ヒーローといえど、生活していかなくてちゃいけない。ヒーローとして自己犠牲を強いられながら、どんどん自分の人生が荒んで自分を見失っていく様って、多忙な日々を送っているオトナには涙もののリアルさじゃない?
スパイダーマンとして摩天楼の間を飛び去っていく爽快なシーンと対局する、
自作のコスチュームをコインランドリーで洗濯して、一緒に入れた白い靴下とパンツに赤と青が色写りしちゃうなんていう、冴えない日常生活の描写がやたらいい味出しています。これはサム・ライミ監督のセンスだよなぁ。

新聞からは悪者扱いされ、好きな女の子は他の男と結婚する。自分は何のためにこんなことしてるんだ。しかも最近、糸が発射できなくなって転落しちゃう不調もある。
そう、スパイダーマンもストレスによって、自律神経が失調しちゃうんです。
かわいそうだよ。せめてスパイダーマンの意匠登録で、版権収入を得るくらいのこと、ヒーローでも許されるんじゃ?って思う僕。
でも必要なのは、本当の自分を知って理解してくれる人がいてくれること。キレイ事じゃなく、マジでそういうものじゃない?

これって見せ場全部じゃん!と思っちゃう予告編で、観た気になってしまう人も多いと思うけど、あれはハデな部分の寄せ集め。本編は、テンポのいいストーリーにダイナミックなアクション、ヒーローの葛藤にロマンスを詰め込んだ、最高のエンターテイメントです。ぜひ、そのおいしさを味わって欲しいです。

ちなみに同じ日、『スチームボーイ』も観たのですが、2作品ともどうして科学者ってのは常識を越えることに熱中して、えらいことしでかしちゃうんですかねぇ(^^;
今回登場する「ドック・オク」は、原作では最強の敵とされているやつ。自在に動く4本のアームがカッコいいぞ!

カッコいいといえば。映画のオープニングでは、本編の見せ場をアレックス・ロスのイラストで断片的にみせていくのですが、そのグラフィック・ワークがやたらカッコいいので、出だしからもう「間違いない!」Flashムービーを作っている人は、ここだけでも必見!

『スパイダーマン2』オフィシャルサイト
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  by tzucca | 2004-07-24 02:24 | → MOVIE

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