「ダ・ヴィンチ・コード」(ダン・ブラウン著)

a0028078_1559.jpg今、どこの本屋に行っても特設コーナーができている「ダ・ヴィンチ・コード」
本を読むのが遅くて、めったに最後までちゃんと読まない僕が、上下巻を一気読み!

秘密結社、シオン修道会、テンプル騎士団、教会の陰謀、暗号解読、異端、聖杯伝説そしてレオナルド・ダヴィンチといったキーワードは、僕の興味をビンビン惹きつけてくれちゃいました。大好きなんですよ、そのテの話。

ちょうど数ヶ月前に、イエス・キリストの受難と最期を描く「パッション」を観て、優れた宗教絵画の様式美を用いながらも、リアルにイエスの肉体が破壊されていく様に衝撃を覚えたばかり。また同じ頃にテレビで、レオナルド・ダヴィンチの天才と讃えられる以外の面やさまざまな謎の解明を試みるたけしの番組を観たことが、いい具合にこの本を読む伏線となりました。

ルーヴル美術館の館長ソニエールが何者かに襲われ、命が絶えるまでのわずかな時間に、暗号めいたダイイング・メッセージを残したことから始まるストーリー。ソニエールは、ダヴィンチやニュートンもメンバーだった秘密結社「シオン修道会」の総長だった。
ソニエールが仕掛けた暗号を解読しながら次のステージに進む、ロールプレイングな展開の中で、キリスト教の成り立ちと政治的に利用されたいきさつ、美術作品や異端とされた信仰の中に隠された本来のイエスの姿に端を発する聖女の存在、そして聖杯伝説と、キリスト教の暗部をめぐる興味深いさまざまな史実が、リリアンのように編み込まれていく…。

中でも、ダヴィンチの絵に関する解釈が、最高にエキサイティング。
同じ構図で2枚存在する「岩窟の聖母」のルーブル蔵版が、そこまで不穏な表現に満ちた絵だなんて思いませんでした。死体を徹底的に解剖して正確な人体表現をモノにしたダヴィンチにしては、不自然なポーズの絵だなぁくらいにしか印象がなかったので。
そして幾度も目にしてきた名画「最期の晩餐」については、ナイフを持った誰のでもない不気味な手のことは知っていたけど、この本で指摘されるその部分には気づきませんでした。言われてみれば、たしかに…。

ダヴィンチの絵ばかりでなく、ルーブル美術館やウェストミンスター寺院など、読み進むうちに写真で確かめたくなる衝動に襲われます、絶対。
実は、角川書店の「ダ・ヴィンチ・コード」サイトのフォトギャラリーに、ツボを得た写真が集められているのですが、〈このページは、小説を最後まで読まれていない方には、興をそぐものになってしまう可能性があります。最後まで読まれてからご覧になることを強くおすすめいたします。〉という警告に従って、読後にアクセスしましょう。
せっかくインターネットがあるのですから、謎解きするラングトンとソフィーに付き合って、自力で画像を検索しましょう。これがけっこう楽しい!

ストーリー構成は、映画的というか「24」のよう同時進行の別エピソードを交互させるドラマのよう。うんちくを語る部分が多い割にテンポがいいので、なかなか途中で本を置けません。すでにロン・ハワード監督で映画化が決定しているらしいのですが、2時間30分くらいにまとめてしまうより「24」のような連続ドラマにした方が絶対いいと思うんだけど。



波紋呼ぶベストセラー(2004-7-4 毎日新聞サイト)
「新約聖書とダ・ヴィンチ・コード」と題した3回シリーズの講座は…

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  by tzucca | 2004-07-04 01:56 | → BOOK

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