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緑茶対決。若武者、生茶、一、伊右衛門。

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炭酸や果実飲料の売り上げが頭打ちなのに対して、緑茶飲料の売り上げは右肩上がり。この5年で3倍の伸びなんだって。
日本人は、緑茶が好きなんだねー。喉が渇いた時、甘いものを飲むよりも、お茶か水を飲みたいと思うようになった人が多くなったってことは、健康志向や自然志向が強まってきた傾向とシンクロするよね。

緑茶飲料の世界では、伊藤園の「お〜い!お茶」が30%のシェアを誇る絶対的な存在。昨年、サントリー「伊右衛門」が大ヒットをとばしたことで、NO.2の座をキリン「生茶」とサントリー「伊右衛門」が競い合っているというのが、2004年のリザルト。そして、2005年NO.2の座を競い合い、各社緑色したサムライたちを投入してきました!

今年の戦いのポイントは、サントリー「伊右衛門」のコンセプトを因数分解して、再構築している点にあると思うのね。

国産茶葉100%使用、香料無添加はお約束。伝統と自然志向をベースに、「京都・福寿園」の茶匠が厳選した茶葉を使い、その「福寿園」創始者の名前がそのまま商品名になっているという、匠の味というブランド感。
その茶葉を、「純水」でさっぱりと淹れたものと、ウイスキーで有名な「京都山崎の天然水」でコクを作るために淹れたものを合わせ、味に奥行きを作ったうえで、石臼挽き茶葉をひとつまみ加え、香りと甘みを作り出す、匠の技巧感。
また、竹をイメージしたデザインのペットボトルは、伝統感を後押ししつつ、真ん中が凹んでいる握りやすさが、手に取りやすい心理的動機でもリピーターを増やしているという見た目の心地よさ。
味もデザインも広告・CMのイメージも、高い次元で作り出された、貫禄さえ感じさせるヒット商品ですね。

ペットボトルの緑茶は、ただおいしいお茶を冷やしたっていうだけでは、お茶そのもののおいしさが出ないんですね。香料を使わずに、緑茶のうまみをどう引き出すか。日常飲んでいる緑茶に、どうしたら金を払ってでも飲みたいと思う本物感を作り出せるか。
「ヘルシア」のヒットによって高濃度カテキンの苦みある濃い味が広まりつつも、匠が作る「本物のおいしい緑茶とは、こういうものなのですよ」という啓蒙を、ペットボトルを舞台に展開しているのは、市場争いだけでなく面白いよなぁと思うのでした。

ちなみに、伊藤園さんが指南する冷たい緑茶のレシピはこういう淹れ方です。

緑茶対決。若武者、生茶、一、伊右衛門。_a0028078_23571263.jpgコカ・カーラ「一(はじめ)」

「伊右衛門」の伝統ある茶園の茶葉を使ったつながりで、お茶のことを誰よりもよく知っているのは茶園農家の人たちが自家用に楽しんでいるお茶、という切り口の商品。作り手は、エンドユーザーの知らないイイ思いをしているに違いない!という発想が、疑り深い(笑)でも、分かる気がする(笑)

素材本来の味を殺さないよう、ふつうの仕上げ茶に比べると、火入れを弱めにするなど、できるだけ手を加えない自然志向によって、素朴で素直な味を楽しめます。家で飲む緑茶に一番近い味ですね。

イメージキャラクターは、TOKIOの城島と山口。茶園農家と「ダッシュ村」のイメージが重なります。
公式サイトのFLASHが重すぎるのがちょっと苦笑。あと、斬新で印象的なネーミングなんだけど、検索エンジンで探すのがちょっと大変なのも苦笑。
(2005年3月7日全国発売)


緑茶対決。若武者、生茶、一、伊右衛門。_a0028078_23573835.jpgキリンビバレッジ「生茶」

「伊右衛門」の味とうまみを作り出す合わせ茶つながりで、甘みのためのかぶせ茶とコクのための深蒸し茶、そしてうまみのための玉露の3つの茶葉を、目のあらい茶こしでろ過する「粗ろ過」で淹れたお茶。さらに、緑茶のうまみ成分「テアニン」を豊富に含む加熱処理による生茶葉抽出物を加えています。

松嶋菜々子と「本格生茶はじまる」というコピーの広告が、あちこちで目にしますよね。これまでの「生茶」は、緑茶のうまみを香料で作っていたのが、今回無香料でリニューアル。やっと、<生茶>と言い切れますね(^^;
今回登場した商品の中では、一番味の濃い緑茶です。前バージョンよりもちょっと味が重くなっている感じです。
個人的には、以前のかっとんだ生茶パンダな松嶋菜々子のCMが好きだったんですが、急にナチュラルなイメージになっちゃって、残念っ!
(2005年3月15日全国発売)


緑茶対決。若武者、生茶、一、伊右衛門。_a0028078_235818.jpgアサヒ飲料「若武者」

「伊右衛門」の伝統ある茶園とお茶の匠つながりで、静岡県川根を代表する茶園農家「丹野園」の茶名人:丹野浩之氏が、ペットボトル緑茶でその名声に応える緑茶を商品化したもの。丹野家は、3代続けて全国茶品評会一等受賞の茶名人の家系。昭和37年生まれの丹野浩之氏は、緑茶名人のサラブレッドといえるお方。

丹野氏が全国から厳選した若蒸し茶葉を100%使用して、味と香りを別々に抽出する二段仕込製法で茶葉のフレッシュなおいしさをペットボトルに詰め込んでいます。
水の色は、緑茶の理想な色合いとされている「金色透明」。

「キレ味」がキャッチフレーズなんだけど、「緑茶のキレ味ってどういうもの?」と期待しながら口にしてみると、透明感あるデリケートな味で、口当たりはとてもまろやか。やわらかいそのお茶の味が、喉を通る頃にはふわっと消えてすっきり飲める。このツルッとした喉ごし感が「キレ味」なわけね。
味の「キレ味」と若き茶名人:丹野浩之氏のチャレンジ精神、それが<若武者>ってことなのかな。味にはたしかに「若い」ってイメージがあります。

期待を持たせるティザー広告を打って登場した、緑茶対決の真打ち的商品。
オダギリ・ジョーの若侍姿がカッコいいよね!(^^)
ゴクゴク飲むには、とてもいいお茶だと思います。でも、ただうすい味のお茶としか思わない人も多いかなぁと。
そう考えると、「伊右衛門」の万人受けする味の作り方は、やはりスゴイなと思う。
(2005年4月6日全国発売)


ところでみなさんは、この4つの緑茶飲料のどれが好きかな?
僕はね、1)伊右衛門、2)若武者、3)一、4)生茶 って順かなぁー。

  by tzucca | 2005-04-17 23:28 | → DRINK&FOODS

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