一年の計はPIXER作品で!「Mr.インクレディブル」

2004年1本目の劇場鑑賞作品は「ファインディング・ニモ」だったので、2005年の1本目もクオリティの高さと絶対に楽しめる保証付きみたいなPIXER作品でスタート!
「Mr.インクレディブル」が面白くない人って、相当に生命エネルギーが低下してるかもなので、病院行った方がいいかも、ってくらい<誰でも楽しめる良質の娯楽作品>です。
バランスよく描き込まれたストーリーと、観客を置いていかない程度のテンポのよさ。決して子供に媚びた作りでなく、りっぱなオトナであるクリエイターの視点から、家族全員で楽しめるごちそうを作ったって感じです。

超人的な身体能力をもつ「スーパーヒーロー」という人種が、正義の活動につきまとう度重なる訴訟によって、ついにヒーロー活動を禁止されてしまいます。彼らは、並はずれた能力を隠しながら、社会の一員として平凡な生活を送ることに。
<Mr.インクレディブル>ことボブと<イラスティガール>ことヘレンは結婚し、超人的な能力を持つ子供たちと、一般人の生活に馴染もうと細かなストレスを感じながらも、幸せな生活を送っていたのですが…。

男性キャラは肉体的特長を強調して表情が少なく、女性キャラは人形のようなプロポーションで表情が異様に豊か。とくにインクレディブル夫人ヘレンの目の演技は、途中からCGキャラなのを忘れるくらいに素晴らしいです。カラダを変幻自在に伸び縮みさせるアニメならではの表現も、芯の強い性格も、ヘレンの存在感は際だってました。母は強し!です。
これまでのPIXER作品は、スティーブン・キング作品のように、父性本能を描き続けてましたよね。きっとほとんど男だけだったクリエイターに、女性がかなり入ってきて、ヘレンの存在感がよりパワーアップされたのかもしれないな。
それがすごくリアルな家族の日常を描くキーポイントにもなっていました。

でもヘレン以外のキャラクターは、これまで3DCGキャラクターとして違和感のない、人間以外のものを描いてきたPIXERのチャレンジが、もうひとつ突き抜けることができなかった限界なのかな、とも感じました。
同じように人間臭い「スパイダーマン」という実写ヒーロー映画の大傑作に比べると、生身の肉体感を感じない分、気軽に楽しめるだけの娯楽作品にまとまっちゃってたかなって。いや、それでも十分すぎる出来なんですけどね。
終盤の家族全員で町中で戦うところのテンションは、サイコーだったし!
@「スパイダーマン」も、衣装をスーパーヒーロー専門のデザイナーに作ってもらえばよかったのにね(笑)あと保護プログラムも適用してもらってさ(苦笑)

<家族愛>と<自信をもって正しく生きること>がテーマだってことは、誰が観ても分かりますよね。それって、現代にこそ必要なテーマではあるけれど、絵的にもっともしっくりくるのは、1950年代のアメリカの家族だと思うのね。そして、アメコミのスーパーヒーローが活躍する世界ってのも、50年代以前の全盛期がイメージ的にいちばんぴったり。歴史的にも、アメコミの暴力描写が道徳心を低下させるというバッシングが50年代にあって、それ以降いったんスーパーヒーローものがすたれていく背景が、この映画の内容とオーバーラップしてきます。
この作品のどこか懐かしい感じっていうのは、古き良き善良なアメリカへのオマージュなのかもしれません。

@10数年前、CGのコンベンション「ニコグラフ」のフィルムショーで、PIXERの初期短編「ルクソーJr.」を観た時、モノに"生命"が吹き込まれている!って感動したものです。あの、PIXERのタイトルに出てくる卓上スタンドの親子が登場する作品です。
そんな、キャラクターへの愛おしさに不覚にも涙しちゃうことができたのが、「モンスターズ・インク」でした。この作品を観終わったあと、<こんな映画を世に送り出すことができたなら、この世に生を受けた使命をまっとうできた自覚を味わえるだろうな>なんて思ったものです。だから、PIXERのマイ・ベスト作品は「モンスターズ・インク」!

(2005.1.1 ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ・スクリーン1)


「Mr.インクレディブル」公式サイト
PIXER オフィシャルサイト
[PR]

  by tzucca | 2005-01-02 23:26 | → MOVIE

<< お正月をすごす A HAPPY NEW YEA... >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE