「スウィングガールズ」これは二重丸!

矢口史靖(やぐちしのぶ)監督が、<男子高校生のシンクロ>に次いで映画の題材に選んだのが<女子高校生のスウィングジャズ>。体育会の男のカラダの動きに比べて、演奏する女の子ってのは、画としてのダイナミックレンジがキツイんじゃないかなぁ、と思っていたんだけど、なんのなんの「音」が利いたすげー面白い映画になってるじゃありませんか!

「ウォーターボーイズ」の<マンガ>みたいな画面展開が、今回の「スウィングガールズ」ではよりパワーアップ。その見せ方もかなりこなれていて、「ウォーターボーイズ」の成功が、どれだけの力になったか観ればわかるって感じです。突っ込みを入れたくなる部分も、それを口に出す前に次のねたを差し出される勢いのよさで、最後の演奏シーンまで一気に。その吹き替えなしの演奏シーンでは、スクリーンに向かって思わず手拍子入れたくなるくらい成功してるのがニクイ!
きっと今年の秋以降の学園祭では、女の子のスウィング・ジャズ演奏があちこちであるんでしょうねぇ。

「ウォーターボーイズ」以前の矢口監督作品って観てないんだけど、僕も大学時代に作った自主映画をPFFに応募したことがあるので、PFFでグランプリとった監督ということでチェックはしてました。ってなことでレビューを目にしただけの知ったかぶりだけど、現実の中のあり得ない状況をかいくぐる女の子をマンガ的に描くのがウマイ人なんじゃないかと思うんですよ。「ウォーターボーイズ」初版DVDに収録されていた女子高校生3人組のショートビデオもよかったしね。
「スウィングガールズ」も、<スウィングする女子高校生>というねたから、よくここまで話を膨らませることができるよなぁ的にマンガちっくな展開が続くんだけど、ともかく女の子たちがウソっぽくなく生き生きと輝いていて、うまいなぁ〜と。適当にだらしないところの見せ方がいい!

主役の上野樹里って、見かけだと落ちこぼれ集団の中心的存在というかトラブルメーカーって印象じゃないよね。どっちかというと集団の流れについていくだけって感じがするんだけど、映画の中では自然と彼女のペースに引っ張られてトホホな展開になっていくのが面白い。メイン4人の女の子がそれぞれいい味を出していて、映画を強力に引っ張っていくんだよね。そのせいか、画面に出るだけですべてを持っていってしまう竹中が、今回は役柄のせいかちょっと控えめな存在に。
ちなみにキャラの中では、マジメで地味な関口さん(本仮屋ユイカ)が妙によくって、気に入っちゃった。あの小走りがいい!(照)

唯一のボーイズ、平岡祐太。僕と小学校〜高校まで一緒だったW君にそっくりなんだ、これが。顔つきが似ていると、しゃべり方や歩き方まで似てるんだね。映画の中とはいえ、「がんばれよ!」とついつい応援。

都会的でクールなスウィング・ジャズを演奏するのが、女子高生だというギャップをさらに際だたせるために、舞台を山形にしたのかな。
でも山形の言葉がいい味出しまくってましたよ。山形出身のM君が、ニュアンスの出し方がうまかったと言っておりました。すぐメソメソする兄弟デュオのしゃべり方は「やりすぎ」らしいですが。あのデュオの歌、次のシーンに移っても耳に残る強烈さがありましたね。

あら。また長くなってきちゃった。
最後に、エンドクレジットでナッキン・コール「LOVE」に合わせて、キャストが口パクするところ、大林監督の「時をかける少女」みたい…。ちょっと涙もの。

(9月22日 日比谷みゆき座)

「ウォーターボーイズ」と同様、「スウィングガールズ」にもサイド・ショートストーリーが7本あるそうです。DVDになった時のお楽しみですね。


「SWING GIRLS」スウィングガールズ・オフィシャルサイト
◆矢口史靖監督のファンサイト「矢口史靖サイト 矢口ちゃん」
◆「スウィングガールズ」のモデルとなった兵庫県立高砂高校ジャズバンド部
◆Apple QuickTime「スウィングガールズ」予告編ムービー
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  by tzucca | 2004-09-27 00:59 | → MOVIE

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